掃除ブームの現在、掃除に関するアイテムは本当にたくさんの種類のものが売られています。
いろんな用途のものが売っていて便利な面もある一方、どの場所にどんな成分のものを使えばいいのか分からないといった経験はありませんか?
これは、いざ掃除をしようと思っても結局何を使ったらいいのか分からず、掃除することを億劫にさせる原因でもあるのです。
私もお店で購入しようとした時、裏面の成分表を見て使用方法を確認したり、何の成分が入っているかを確認したりするだけで時間がかかっていた経験があります。
そこで!たった4つのアイテムだけで、しかも時間をかけずに家中の掃除が可能になれば、洗剤を選んだり掃除方法に悩むことはなくなると思いませんか?
今回はそんな理に叶うアイテムをご紹介します。
目次
ナチュラルクリーニングとは?

環境への負担が少ない自然界にあるナチュラルな素材や、食品由来の素材を使って掃除することをナチュラルクリーニングと言います。
微生物などの働きによって成分を分解してくれるため、地球にやさしいお掃除と言われていて、欧米などでは昔ながらの掃除方法として親しまれています。
ナチュラルクリーニングのメリットとデメリット

メリット
①人体にやさしい
重曹やクエン酸は調味料としても使われる素材なので、洗剤と比較して、手で触ることはもちろん、もし口に入ったとしても安全です。
とくに赤ちゃんは、いろんなものを触ったり、なめたりしてしまうので、洗剤には気を使いたいところ。ナチュラルクリーニングを実施することで赤ちゃんのいるご家庭でも安心してお掃除ができます。
化学製品を含まないためペットや小さなお子様がいるご家庭でも悪影響が少なく安心して掃除することが出来ます。
また、ナチュラルクリーニングは洗剤を使用する清掃方法と比較して、お肌にもやさしいお掃除方法です。
アトピー性皮膚炎や、掃除・洗い物による手荒れにお悩みの方にもおススメです。
②環境にやさしい
セスキ炭酸ソーダや重曹といった素材は、自然環境にそのまま存在することのできる無機物。
合成洗剤などの有機物は、微生物による分解が必要ですが、無機物はその必要がありません。
そのため、洗剤よりも生物や環境、清掃箇所に負担をかけにくく、安心して使うことが出来るのです。
③低コスト
ナチュラルクリーニングで使うアイテムは、ほとんど100円ショップで材料をそろえることが出来ます。
また、クエン酸水などスプレーとして使用するものを入れるボトルや、こすり洗い用のスポンジなども購入出来るので、今から初めてナチュラルクリーニングを実践する方にとっても低コストで費用が抑えられ家計の負担になりません。
④時短家事になる
一般的な合成洗剤などはほとんどが水洗いや拭き掃除などの仕上げ処理が必要になると思います。
「1滴でしつこい油汚れが落ちる」などを謡っている洗剤も最近では多く見かけますが、少ない量で汚れが落ちる=協力洗剤を意味することになるため何回も入念なすすぎが必要になります。
ナチュラルクリーニングは自然に近い成分を使用しているため水洗いやすすぎなどが少なくてすむため、時間をかけずに掃除することが出来ます。
デメリット
①洗浄力が低い
洗剤は用途別に販売されているように、「掃除」が目的で作られているもの。
ナチュラルクリーニングで使用する素材は食品にも使われることがあるなど、「掃除」だけに特化しているものではないため、どうしても洗剤を使用した清掃方法より洗浄力は劣ってしまいます。
特に、発生してから時間の経った頑固な汚れに対しては、十分な汚れが落ちなかったなど期待できない場合もあります。
②保管期間が短い
自然成分を使用しているため、腐食剤等入っていないため保管期間は長く持つものではありません。
作り置きしておいたとしても、保存期間は洗剤より短いため、使用するに当たっては使用期限等の管理が必要になります。
③準備が手間
市販されている洗剤はそのまま使用できるものがほとんどですが、ナチュラルクリーニングの場合は水に溶かすなど、使用するに当たりある程度の準備が必要になります。
ナチュラルクリーニングの種類と特徴

家の中の汚れは酸性、中性、アルカリ性と分けることができ、掃除は落としたい汚れの性質に合わせて洗剤を使い分ける必要があります。
お掃除の洗剤は場所別にいくつも用意して膨大な量の洗剤を管理しなければならないように思いがちですが、ナチュラルなお掃除で基本的に使用するのは4つだけです。
・クエン酸
・重曹
・セスキ炭酸ソーダ
・過炭酸ナトリウム
「重曹」、「セスキ炭酸ソーダ」、「過炭酸ナトリウム」がアルカリ性の洗剤で、「クエン酸」が酸性の洗剤となります。
それぞれ成分が違い、汚れとの相性もあるので、まずは一つずつ特徴を見てみましょう。
重曹
正式には「炭酸水素ナトリウム」と呼ばれ、ナチュラルクリーニングを代表するアイテムです。
料理ではベーキングソーダとしてふくらまし粉として使われたり、野菜のあく抜きに使われるなど食用にも使われるほど安全な素材で、小さい子どものいるご家庭などでも安心して使うことができます。
アルカリ性の性質をもっているため酸性の汚れを中和し分解して落とすことができます。
例えば、キッチンの油汚れ・焦げ、リビングの手垢やお風呂の皮脂汚れなどは酸性の汚れなので、お家のなかの掃除はほとんどが重曹でできます。
研磨作用もあり、お鍋を磨いたり、茶渋を取ったり、粉のままでクレンザーのように使ったりも出来ます。
消臭効果も高いので、臭い消しとしても使えます。
セスキ炭酸ソーダ
「セスキ炭酸ナトリウム」とも呼ばれ、白い粉状の素材で重曹と同じアルカリ性の性質をもっています。
重曹よりもアルカリ性が強く、重曹では落としきれないべたべたした油汚れの掃除、汗や血液などのタンパク汚れにも強いのでお洗濯にもおすすめです。
また、重曹よりも水に溶けやすいのでアルカリ性洗剤のように洗濯に使うことも出来たり、スプレー液として掃除することも可能です。
過炭酸ナトリウム
炭酸ソーダと過酸化水素が混ざった粉で、水と反応すると炭酸ソーダになるのが、過炭酸ナトリウムです。
自然由来の成分でできた漂白剤で、水に溶かすと酸素の泡が発生し、食器や衣類などの漂白やカビなどの除菌にも使うことができ、漂白効果や除菌効果、除臭効果などは抜群です。
塩素系漂白剤とは違いツンとした臭いがないのが特徴です。
アルカリの洗浄力が強く、40度以上のお湯で溶かすと色素を分解することができるようになります。
食品添加物としても使われるのでキッチンでも安心して使うことが出来ます。
クエン酸
柑橘類や酢などの食品に含まれる「すっぱい」酸味成分がクエン酸で、弱酸性の性質をもちます。
主に、カルシウムを溶かすアルカリ性の性質をもつ汚れを中和してやわらかくする効果があるため、水回りに発生する白い水垢や石鹸カス、トイレの黄ばみ汚れを酸の力で中和します。
アンモニア臭のにも効果的で消臭効果もあります。
お酢も、酸性のため同じような汚れ落としに効果がありますが、お酢は特有のツンとしたニオイが残るのに対し、クエン酸は強いニオイは残りません。
粉で保存できる酸性の洗剤として抜群の使い心地を誇るアイテムです。
ただし、クエン酸を使う際は注意点もあります。
・塩素系洗剤(洗浄剤、漂白剤等)と一緒に使うと有毒な塩素ガスが出て危険
・酸性のため、粉や水溶液が目に入ると強い痛みを感じる
・大理石に使うと溶ける
・鉄や銅に使うと錆びる
どこの汚れにどうやって使ったらいい?

ナチュラルクリーニングに使う4つの成分にはそれぞれ特徴があります。
成分と汚れとの相性があるため、理解して使わないと発する効果が全く違うため注意が必要です。
以下の一覧を参考にしてみて下さい。
クエン酸 | 水アカ トイレの黄ばみ・アンモニア臭の消臭 | ||
重曹 | 油汚れ | 手アカ・足アカ・油汚れ | コゲ |
セスキ炭酸ソーダ | 食べこぼし・血液汚れ | ||
過炭酸ナトリウム | しみ・汚れ | 洗濯機の汚れ |
まとめ

以上、ナチュラルクリーニングについてご紹介しました。
汚れの種類を理解して、自然な素材を使い分けて使うことで簡単にシンプルな掃除が叶います。
低コストでありながらも体にも自然にも優しいクリーニング方法、やってみる価値はあると思います!
ぜひこの記事を読んでお試し頂けるといいです。







